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労務管理

2025.03.26

「休業手当」と「休業補償」

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社会保険 / 給付金 / 休業手当 / 労働法 / 沖縄社労士

目次

1. はじめに
2. 休業手当とは

  • 休業手当の定義
  • 休業手当が支給される状況

3. 休業補償とは

  • 休業補償の定義
  • 休業補償が支給される状況

4. 休業手当と休業補償の違い

  • 支給元の違い
  • 支給される条件の違い
  • 支給金額の違い

5. 具体的な事例

  • 休業手当が支給されるケース
  • 休業補償が支給されるケース

6. 企業側の対応

  • 企業が休業手当を支払う際の注意点
  • 休業補償を支払う際の注意点

7. まとめ


1. はじめに

働く人々の中には、病気や事故、会社の経営状況などの理由で一時的に仕事を休むことがあります。この場合に支給されるお金について、「休業手当」と「休業補償」がありますが、これらは似ているようで異なる意味を持っています。この記事では、休業手当と休業補償の違いを詳しく解説し、それぞれがどのような状況で支給されるのかについて説明します。


2. 休業手当とは

休業手当の定義

休業手当とは、労働者が仕事を休むことになった際に、雇用主(企業)が支給する給与の一部または全額です。通常、労働者が自己の責任によって休む場合には支給されませんが、会社側の事情や業務の都合で休業する場合に支給されることがあります。

休業手当が支給される状況

休業手当は、主に以下のような状況で支給されます。

  • 会社が経営的な理由で一時的に業務を停止した場合
  • 自然災害や伝染病による一時的な休業
  • 労働者が事故に遭って一時的に働けない場合

これらの状況では、企業が労働者の生活を支援するため、一定額を支給することが求められます。


3. 休業補償とは

休業補償の定義

休業補償は、労働者が業務外の事故や病気により働けなくなった場合、労働者が生活できるように支給されるお金です。これは労働者が労災保険などの社会保険制度から受け取る補償の一部で、労働者が通常の業務を再開できるまで支給されます。

休業補償が支給される状況

休業補償は、主に以下のような状況で支給されます。

  • 労働災害(事故)によって労働者が一時的に働けなくなった場合
  • 業務中の病気や怪我による休業
  • 労働災害に関連する医療処置やリハビリが必要な場合

この場合、補償は労災保険などの公的保険から支払われることが一般的です。


4. 休業手当と休業補償の違い

支給元の違い

休業手当は、企業が直接支給するものであり、企業の都合で休業した際に労働者に支払われます。一方、休業補償は、公的な保険制度(労災保険など)から支払われるもので、業務に起因する病気や怪我が原因で休業した場合に適用されます。

支給される条件の違い

休業手当は、企業の都合や経営上の理由で一時的に業務が停止された場合に支給されます。企業が一時的に業務を中止する場合や、労働者が休むことを余儀なくされる場合に支給されます。

一方、休業補償は、主に労働者が業務中の事故や病気で休業し、その回復期間中に発生する補償として支給されます。従って、休業補償は労働災害が原因となるため、業務外の事故や病気の場合には支給されません。

支給金額の違い

休業手当の金額は、通常、労働契約で定められた賃金の一部または全額です。しかし、企業によっては、支給額に制限を設ける場合もあります。たとえば、休業手当は平均的な月収の6割程度といったケースも多いです。

休業補償は、労災保険から支給されるもので、金額は労災保険の基準に従います。休業補償の金額は、通常、給付金の80%程度が支給されますが、一定の制限や条件があるため、詳細は労災保険の規定に依存します。


5. 具体的な事例

休業手当が支給されるケース

  • 事例1: 会社が経営の都合で一時的に業務を停止した場合
    • 企業が景気低迷や業績悪化により一時的に生産を停止した場合、その間に休業手当が支給されることがあります。

休業補償が支給されるケース

  • 事例1: 労働災害により一時的に働けなくなった場合
    • 例として、工場で働いている労働者が仕事中に怪我をしてしまった場合、労災保険から休業補償が支給されます。


6. 企業側の対応

企業が休業手当を支払う際の注意点

企業が休業手当を支払う際には、労働契約に基づいて支払いが行われるべきです。契約内容や就業規則を確認し、労働者に適切な金額を支給することが重要です。

休業補償を支払う際の注意点

休業補償を支払う場合、企業は労災保険の適用を確認し、労働者が補償を受けるために必要な手続きを支援する責任があります。手続きに不備がないように管理することが大切です。


7. まとめ

休業手当と休業補償は、どちらも労働者が一時的に働けない場合に支給されるものですが、支給元や支給条件、金額に違いがあります。休業手当は企業の都合で支給され、休業補償は業務に関連する事故や病気による休業時に支給されます。どちらも労働者の生活を支える重要な制度であり、それぞれの条件や規定をしっかり理解しておくことが重要です。


この記事の監修

社会保険労務士法人堀下&パートナーズ
社会保険労務士 堀下 和紀

お客様に寄り添い、法律知識だけでなく相手の立場を理解し、本当に求められる最適な解決策をご提供することを信念としています。
また、特定社会保険労務士として労働トラブルの解決に尽力し、経営者の経験を活かして実務と理論の両面からサポート致します。

略歴
1971年 福岡県生まれ
1995年 慶応義塾大学商学部卒業 明治安田生命保険相互会社勤務
    (銀座支社・契約管理部・沖縄支社~1999年)
1999年 エッカ石油株式会社勤務
2005年 堀下社会保険労務士事務所
2021年 社会保険労務士法人 堀下&パートナーズ設立

主な書籍
「労務管理」の実務がまるごとわかる本(日本実業出版社)
・ 社労士・弁護士の労働トラブル解決物語(労働新聞社)
他 14冊

社会保険労務士 堀下 和紀

主な活動

セミナー講師/テレビ出演/書籍、記事執筆

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