労務管理
2024.02.28
経営理念の周知・啓蒙
●会社は経営理念の達成のために存在する
経営理念は社員の採用と定着に役立つ
労務管理は、健全な労使関係を維持するために経営層からの付託を受けて行う業務です。経営理念(企業理念、社是、社訓、行動指針、ミッション・ビジョン・バリュー、ファイロソフィー、クレドなど企業により様々な呼び方がある)は、会社を経営するうえで根底をなす基本的な考え方です。人事基本ポリシーや労務管理基本ポリシーは、経営理念に基づいたものでなければなりません。
経営理念を示すことにより、会社の基本的な考え方や方向性、価値観を求職者に対してアピールすることができ、会社の求める人材像に会う人材の採用に寄与することができます。
また、経営理念に基づいた人事・労務管理を行うことにより、社員に対して安心感を与えることができ、モチベーションのアップ、さらに社員の定着に寄与します。
経理理念に基づいた人事・労務管理を行うことが求められます。
経営理念を浸透させる方法
人事・労務管理部門は、経営理念を周知し、啓蒙することも役割として担っています。
そのためには、まず、自分自身が経営理念を理解することが重要です。経営理念を理解することなしに人事・労務管理を行うことは、外形的に問題がなくても、長期的に問題が生じます。
周知、啓蒙する具体的な施策を企画し、実行することも重要な役割です。もっとも有効な手段は、社長をはじめとした経営陣が社員に語る機会に経営理念を意識した訓示を行う機会を設けることです。管理層がミーティングの際に都度、経理理念に立ち返る機会を設けることも有効な手段です。人事・労務管理部門は、こうした機会を可能な限り演出することにより、経営理念を啓蒙し、浸透させることに寄与します。
次頁に例示したリッツカールトンホテルは、名刺大のクレドカードを作成し、全社員に携帯させています