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労働法務

2020.11.04

身元保証書の提出を強制できるか?

tag:
採用手法 / 身元保証書 / 解雇 / 就業規則
当社では、就業規則において、採用内定者に対して「身元保証書」を提出することを義務付けています。経理事務で雇おうとしていた内定者が「身元保証書」の提出を拒否しました。いったい、身元保証書の提出を強制できるのでしょうか?

はい。できます。

シティズ事件(東京地判平111216)は「身元保証書を提出せずに入社した後、5カ月余りが経過した後に、身元保証書の提出を求められ、それを拒んだ労働者に対して解雇を行った」ところ、解雇を有効とする判断しました。裁判例では、「会社において取り扱う業務の性質に鑑みて、社員に自覚を促すという意味で、身元保証書を提出させる必要性が高いことからすれば、その不提出は従業員としての適格性に疑義を抱かせるに足りるといえる」としています。

 本件においても、御社は上記判例の事件と同様経理事務で採用されており、身元保証書の提出の必要性も同様です。

 他方で、内定取消ないし解雇が、会社の業種、採用される職種を問わずに必ず有効と認められるかどうかは微妙です。あくまで、上記判例においては、「会社の取扱う業務の性質に鑑みて身元保証書を提出させる必要性が高い」場合に解雇を有効としています。

 「採用時に身元保証書の提出を求めること」および「従業員の適格性に疑義を抱かせる事情が生じたことが、内定取消ないし懲戒解雇事由に該当すること」が就業規則上明示されていることが前提です。就業規則上に明示されていない場合には、解雇は無効です。

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