労働法務
2021.11.04
就業規則がない減給の制裁は有効か?
- 当社は、就業規則を作っていません。無断欠勤を繰り返す社員に減給の制裁を加えようと思いますがいいですよね?
就業規則を作ってない場合、懲戒処分はできません。
懲戒処分を行うためには、「①就業規則に根拠が記載されている必要」があり、また「②それが濫用にわたらない」という条件が充足されなければなりません。
「就業規則自体がなかった」というのでありますから、懲戒処分を行うことができません。裁判になれば会社側が敗訴することが予想されます。
どうすればいいのか?
就業規則がなければ、社員に対して懲戒処分を課すことはできません。
労基法89条で就業規則の作成義務があるのは常時使用する労働者が10人以上の事業所だけです。しかし、10人未満の会社であっても就業規則を作成することをお勧めします。
就業規則は、労働者の権利を規定するのみならず、義務も規定します。また、義務を履行しない場合の罰についても規定します。この罰が懲戒処分です。
労働者に対して義務を履行してもらうためにも就業規則を作成し、きちんと周知しておくことが必要です。
就業規則がない減給の制裁については、沖縄の社会保険労務士法人堀下&パートナーズにご相談ください。
「賃金カットの同意の有効性」については、こちらをご覧ください。